起業して間もない頃は営業活動に力をおくものです。
その為、営業活動や販売活動に忙しく経理を全くしていないといった会社も見受けられます。
しかし、会社は税務会計面もある程度管理していかないと健全な発展は望めません。
その為、最低限の労力で出来る経理の豆知識をご紹介します。
これから事業を始める方やまだパソコンで会計処理を行っていない方には会計ソフトを利用した経理処理をお勧めします。
一番のメリットは何か?
それは簿記の知識がなくても会計処理ができる
ということです。
最近の会計ソフトは簿記の知識がなくても簡単に入力ができるように工夫されています。
また、自社業績の把握が容易に出来き、間違った処理も簡単に修正が出来ます。
会計ソフトは自動的に現金や預金の残高計算をしてくれますので金額修正や計上漏れになっていた領収書の挿入が簡単に出来ます。
帳簿なら電卓で計算しなおさないといけませんが、その必要がなくなります。
経理処理にかかる時間が節約出来ます。
また、使いやすい会計ソフトが2万〜4万円程度で手に入りますので費用がほとんどかかりません。
会計ソフト一つで売上先の管理や手形管理まで出来るので費用対効果が高いです。
会計ソフトで処理をする場合のお約束
・簡単に定期的に行いましょう
小規模会社の経理処理は合理化すればほとんど時間がかかりません。
毎日定期的に処理を行なっていくか、まとめて毎月2,3日で処理を行うかは自由ですが必ず毎月必ず経理処理を行いましょう。
毎月経理処理を行い、必ず自社の業績把握を行いましょう。
・科目は固定しましょう
経理処理を行う時に守って欲しいのは同じ取引なら毎回同じ科目で処理をするということです。例えば高速代を旅費交通費と決めたらすべて旅費交通費するということです。
一度決めたら継続的に同じ科目を使い続けるということです。
・科目はある程度自由に決めて良い
科目はある程度の範囲で自由に決めて良いものです。継続的に同じ科目を使い続けることを条件に、自社になじむ科目を選びましょう。
例
水道光熱費 | 電気代、ガス代、水道代 |
通信費 | 電話代、宅急便、切手、葉書 |
旅費交通費 | 電車等の交通費、高速代、旅費手当 |
支払手数料 | 振込手数料、会計事務所報酬 |
接待交際費 | 飲食費、ゴルフ代、手土産など贈答品購入費 |
地代家賃 | 事務所家賃、駐車場代 |
車輛関係費 | ガソリン、車検費用、自動車の税金、任意保険、車修理代 |
福利厚生費 | 従業員残業夜食、従業員のお茶菓子代、健康診断 |
法定福利費 | 会社加入の社会保険料の支払い |
保険料 | 会社契約の損害保険、会社契約の生命保険 |
租税公課 | 固定資産税、印紙代 |
研修図書費 | 書籍、新聞、研修会費 |
経理を簡単にする方法があります。
経理が簡単になれば自社の業績把握も容易に把握できるようになります。
1.法人カードを利用
経理や事務処理を軽減する方法としては出来るだけ現金取引を減らすということです。
現金取引が増えるとそれだけ預金の引き出しにも頻繁に行かなければなりません。
また、領収書をその都度、経理処理する手間も増えます。
経理スタッフがいない会社では法人クレジットカードで出来るだけ支払をし、銀行口座からの引き落としを利用することで事務処理を減らしましょう。
2.領収書にはメモ書きを
領収書を見ただけではどんな科目で処理していいか解らないものがあります。
自分で経理処理をする場合でも日にちが経つと忘れてしまう場合もあります。
そのため領収書を見て内容がわからないモノはメモ書きで内容を記入しておきましょう。
特に交際費などは税務調査時に誰と行ったかということが調査される場合があります。
領収書にメモ書きで誰とどういう目的で行ったということを記入しておきましょう。
経理処理をする場合にも、一目で科目が分かるので処理が速くなります。
3.取引銀行は少なくしましょう
取引銀行を増やしてもあまり意味がありません。小規模会社ではせいぜい2行までです。
出来るだけ一つの銀行に売上の入金と仕入代金や経費の支払・引き落としを集中させましょう。
小規模会社では取引銀行が1つなら預金通帳だけで資金繰りが出来きます。
取引銀行を増やすことは経理処理を複雑にし時間とコストを掛けるだけになります。
4.ネットバンキングを利用
ネットバンキングを利用して支払いをしましょう。
銀行に行きATM待ちをしているなんて時間が勿体ないですよね。
ネットバンキングではどんな時間でも振込をする事ができますし、もちろん待ち時間もありません。
一度登録をすれば振込先を選ぶだけなので簡単です。
結 論
ぜひ事務処理を簡便化してその時間を売上アップに使いましょう。
あなたの会社に合った簡便で税務上問題の無い経理システムを考えることも会計事務所の基本業務のひとつと考えます。
あなたの会社の顧問税理士に相談してすぐに合理化してもらいましょう。
売掛金の入金チェックは必ず行なわなければならない重要な業務です。
しかし結構入金チェックを行っていない会社があるので驚きです。
取引先が多くて金額が細かい会社や経理が合理化されていない会社ではよくあることです。
当然そういう会社で儲かっている会社は少ないです。
支払が悪い取引先は請求が来ない甘い会社から支払いを辞めていきます。
売掛金の入金チェックは絶対に必要な事務処理なのでぜひ毎月の定型業務として入金チェックを行ってください。
取引先が毎月20件程度の会社でしたら請求書と入金日をチェックしていく方法でも十分対応できるでしょう。
その場合には、月ごとに請求書をまとめた方がチェックする上では時間の節約といえます。取引先別にファイルする方法では入金管理は時間がかかります。
取引先が多い小売業等では別に月ごとにまとめた売掛帳を作成する必要がありますが、会計ソフトを利用すれば自動的に売掛帳が作成できます。
入金管理の上からも会計ソフトで経理することをお勧めします。
ぜひ儲かる会社にするためにも入金チェックは絶対行いましょう。
1.書類の保存期間
帳簿等の保存期間は会社法では10年間、税法基準では7年間となっています。
税法基準での保存期間
保存期間 | 書類の種類 |
7年 | ・現金出納帳、預金出納帳、総勘定元帳、仕訳帳、 ・納品書、送り状などの軽易な書類 |
永久保存した方が良い書類 | ・決算書 ・重要な契約書 ・税務署や各種役所に提出した重要な届出書、許可証 |
2.書類の保存方法
書類を保存する方法としては、特に決められているような方法はありません。
その為、出来るだけ簡単に時間のかからない方法が良いと思われます。
一般的な方法としては下記のように保存している会社が多いですが、領収書は袋ファイルにまとめて保存すれば問題がありません。
・領収書
スクラップブックやノートに日付け順に糊づけする
・請求書
取引先ごとに保存してい場合と請求月ごとに保存している場合があります。
入金チェックや月ごとの売上・仕入の管理のし易さは請求月ごとで保存した方が楽な場合が多いです。
・決算資料や現預金集計帳、領収書などの書類
決算が終わってから1期間まとめて段ボールや書類入れにまとめて保存。
基本的には見ることがあまり無い書類なので、書類を失くさないようにまとめて保存しておくことが重要です。
・重要な契約書や重要な税務署・役所への提出書類
再発行が利かない書類や何十年も保存する必要があるような土地の売買契約書などは別に契約書ファイルを作って保存しましょう。
森会計事務所では領収書などの保存については、糊付けではなくまとめて袋ファイルに入れる方法をご提案しています。
簡単で問題のない方法で経理に係る時間とコストを減らしましょう。
最 後 に
会社を経営していると、保存しなければならない書類の多さに驚くことでしょう。
どれが重要な書類なのか解らないので結局何もかも保存しているというのが現状でしょう。
税務調査で必要な書類がない場合には、不利な取扱を受けることが多々ありますので安易に捨ててしまうことには問題がありますが、書類を保存するスペースの関係で処分をせざるを得ない場合もあります。
そういった場合に備え何が必要で何が不要なのかをしっかりと認識しておきましょう。
経理するの前の合理化
1.取引銀行を少なくする。
2.1つの銀行口座へ入金と出金を集中する。
3.法人カードを利用する。
4.銀行口座からの引落しを利用し現金払いを減らす。
5.振り込みはネットバンキングを利用する。
6.振込日を決めてまとめて振り込む。毎月25日など日を決める。
7.領収書に内容をメモ書きする癖を付ける。
経理する時の合理化
1.会計ソフトの利用を考える。
2.勘定科目を増やさない。出来るだけ少なくする。
3.定期的に会計処理を行い出来るだけ貯めない。
4.解らない科目に備え科目未確定という科目を作成する。
科目が解らないものは取り合えず科目未確定で処理。後からまとめて修正する。
5.領収書はクリップ留めで良い。まとめて袋ファイルの中へ。
6.請求者は月ごとにファイルすると管理し易い。
ご不明点などございましたら、
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